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理事長ブログ

鴨がネギじゃなく、彩りしょってきた。

2025年3月27日(木)、飯田の地で「長野ブロック協議会 第3回会員会議所」が開催されました。会員会議所って、県内17の青年会議所の理事長たちが集まって、議案を上程・協議・審議する、真面目な会議。
今回も各地の出向者(委員長たち)が準備してきた議案が並び、しっかりと議論が交わされました。
…でも、やっぱりそれだけじゃ終わらないのが、ブロック活動の良さなんですよね。
会議後のお楽しみ、懇親会。
今回は、飯田青年会議所65代理事長・渡邊さんのお店「今宮半平」での開催でした。

この渡邊理事長、実は私、毎回お会いするたびについつい話し込んじゃう関係でして…。
気づいたら隣にいて、気づいたら笑ってる、そんな不思議なご縁。
(…向こうがどう思ってるかは知りません!笑)

で、そんな渡邊理事長のお店で出されたのが、とんでもない鴨鍋。
まず香りからして反則級。出汁がふわっと立ちのぼる瞬間、もう勝負はついていました。
鴨肉はやわらかく、噛むごとにじゅわっと旨味が広がって、
「これ、味のパンチじゃなくて、ハグだわ…」って心の中でつぶやいたほど。

さらに、地元の野菜たちが絶妙なタイミングで煮込まれていて、主役を引き立てながら、しっかり自分の個性も出してくる。まさに、“彩りの共演”。
食べるたびに味の層が深まっていくようで、「これ、人生と一緒じゃん…」なんて、鴨鍋に哲学感じてました。
そして、もう一品。
五平餅が出てきた瞬間、会場の空気が“ご平和”になったのを感じました。

信州伊那谷、特に飯田地方に古くから伝わる郷土食で、新米の感謝と豊作の祈りを込めて神様に供えられていたという神聖な背景がある一方で、
「昔、五平っていう大工さんが、毎日味噌ぬりおにぎり焼いてたから五平餅になった説」もある、ギャップ萌えグルメ。

今回出てきた五平餅は、竹の輪切りを型に使って成形される、下伊那スタイル。
香ばしい味噌ダレが絶妙で、食べながら「これ、一本じゃ“足りご平”かも…」と真顔でつぶやいた人がいたとか、いないとか。

鴨鍋も五平餅も、どちらも地元の歴史や想いがしっかり詰まった、まさに“地域の味”。
それを、仲間たちとともに囲みながら味わうという体験は、ただの「ごはん」以上の意味を持っていました。

さらに今回、懇親会のなかで強く感じたことがありました。
飯田のメンバーの皆さんが、渡邊理事長を中心に一体となって周年を成功させようという本気の覚悟を持っていること。それは言葉で語るよりも、立ち居振る舞いや空気感から、じんわりと伝わってきました。

明確な目標に向かって動いている組織は、やっぱり強い。迷いがないから、一体感が生まれる。その姿を見て、「自分ももっと、進む道をはっきり示していかないといけないな」と、心から思いました。

今回の出向で、あらためて感じたのは、
「その土地に足を運び、人に会い、空気を吸って、食を楽しむ」ことの大切さ。
それは観光では味わえない、まちの“温度”を感じる瞬間です。

そして、こういった一つひとつの経験が、自分の住むまちを見つめ直すきっかけになる。
「松本ってどんなまちだろう?」「自分たちにできることって何だろう?」
そんなことを、飯田の空の下でふと考えていました。

飯田の皆さん、本当にありがとうございました。
皆さんの温かいおもてなしと、その土地の味に、心から癒やされました。
あの夜感じた“おいしさ”は、味だけじゃなく、想いの深さだったんだと思います。

そして――

7月には、飯田青年会議所の65周年記念式典が開催されます。
今度は松本の仲間たちと一緒に、もう一度このまちの魅力にふれたい。
鴨鍋の出汁のように、深くてあたたかい時間が、きっとまた待っていると思います。

「青春 ~一度しかない人生に彩りを~」
このスローガンのもと、私たちはまた、一歩前へ進んでいきます。
飯田で感じた彩りを、次は松本で咲かせられるように。

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