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2024年度 理事長所信

一般社団法人 松本青年会議所
第65代理事長 澤地 雅弘

光輝燦然
~5年後、10年後も輝き続けよう~

〈基本理念〉

一瞬の輝きではなく、輝き続ける松本の実現

〈基本方針〉

一.一時の輝きに終わらず、その先を見据え輝き続ける青年になろう。

一.我々の活動のレガシーを残そう。

一. 世界から愛されるまち「まつもと」であり続けよう。

はじめに

松本青年会議所は、1960年6月、全国188番目の青年会議所として誕生しています。

松本青年会議所が設立されて、本年で65周年を迎えます。この間、松本青年会議所の会員数は、ピーク時には100名を超える人数を誇っていましたが、その後、会員数は減少の一途をたどり、現在では、70名程度を推移している状況です。また、かつての青年会議所は、法人代表者や法人役員がその構成メンバーの大半を占めていましたが、現在では、会社員等、法人代表者や役員ではない者の割合が3割を占めている状況です。

松本青年会議所は、今から5年前、「繋ぐ」をスローガンとし創立60周年を迎えております。松本青年会議所は、時代とともに、その規模、構成員等が日々変化してきました。創立60周年時には、60周年ビジョンを定め、この先10年間の活動の指針を示しております。しかしながら、2019年末に突如発生した新型コロナウイルス感染症(COVID‑19)により、私たちの生活は大きく変化をし、それに伴い青年会議所の活動も大きく制限されることとなりました。

私たちを取り巻く状況は、上記の通り組織の体制の変化や世界情勢により大きく変化しております。私たちは、このような日々発生する変化を受け止め、未来を見据えた運動を行う必要があります。私たちは、組織としてまた個人として、ただ一時の輝きには終わらず、その先の未来を見据え、輝き続けることが必要です。

【創立65周年を迎えるにあたって】

松本青年会議所は、本年創立65周年を迎えます。創立60周年時には、60周年ビジョンが掲げられております。しかしながら、時代の変化、新型コロナウイルス感染症の発生等、60周年ビジョン作成当時には、到底予測できなかった事情が生じております。

私たちは、新型コロナウイルス感染症が蔓延する中でも活動の足を止めることはありませんでした。常に前を向く突き進む姿勢は、今後も貫き通すべきです。

もっとも、この5年間、私たちの生活は大きく変化いたしました。WEB会議が当たり前の時代となり、これまで当然あった交流も一度は失われました。新型コロナウイルス感染症の感染法上の位置づけが5類に移行した現在も、コロナ発生前の生活に完全に戻ったとは言えません。むしろ、今後、私たちの生活がコロナ前の生活に完全に戻るということは、いい意味でも悪い意味でもないことだと考えます。

我々青年会議所は、この5年間の活動を今一度見つめなおし、70周年までの5年間、私たちの変化した生活環境の中、どのような活動をおこなっていくべきか今一度考える機会を設ける必要があります。

そして、松本青年会議所のこの先5年間の活動の指針を外部に発信し、このまちの未来のための運動の基盤といたします。

【空港活性化のための活動】

長野県を取り巻く交通状況は、日々変化を遂げています。1997年10月1日に長野新幹線が開業し、2015年、北陸新幹線と名を変え現在は金沢市まで開業しています。東京から長野市までは、わずか90分程度で結ばれており、長野東京間の交通事情は、大きく変化したと言えます。

また、2027年ごろには、リニア中央新幹線の開業が予定されており、開業した場合、東京品川から飯田市まで、わずか45分で結ばれることとなると言われております。リニア中央新幹線の開業に伴い、長野県の交通事情がさらに変化することは明らかです。

しかしながら、私たちの住む松本・安曇野圏域に関しては、現在も松本新宿間に関しては、鉄道を利用しても3時間弱の時間を要することとなり、他圏域と比較しても、その交通網が必ずしも充実しているとは言えない現実があります。

もっとも、上記の事情に関して、必ずしも悲観する必要はなく、私たちは、むしろ都心から離れた都心にはない充実した環境を誇るべきです。そして、交通網に関しても、私たちのまちには、空港(信州まつもと空港)があります。

現在の路線を利用すれば、福岡まで90分程度、札幌(新千歳)まで90分程度、神戸まで65分程度、大阪(伊丹)まで55分程度で到着することとなります。これだけの短時間で、かつ、遠方の各地を結ぶことができる交通網は、どの圏域にもありません。

信州まつもと空港に限らず、地方空港は、財政面や利便性等から様々な課題が存在していました。信州まつもと空港も、2010年のJAL撤退等の危機を乗り越え、現在に至ります。

現在は、度重なる危機を乗り越え、定期便3路線に加え、季節便等の運行が行われております。また、信州まつもと空港は、本年、ジェット化30周年を迎える記念すべき年となります。

この記念すべき年に、私たち青年会議所も、松本・安曇野圏域の未来を考え、地方路線の更なる拡充、あるいは世界を見据えた活動を目指します。

【私たちの活動のレガシーを残そう】

2020年に発生した新型コロナウイルス感染症が原因で、全世界で様々な活動の制限が余儀なくされました。しかしながら、私たち青年会議所は、活動を休止することなく、私たちができることを考え運動を継続して参りました。

特にこの5年間、このまちの文化芸術に、私たちは目を向け活動を行って参りました。私たちの住むこの松本の地には、松本城及び旧開智学校という二つの国宝を始めとする貴重な歴史的建造物の存在、世界中の優れた音楽家が集まるセイジ・オザワ 松本フェスティバルの存在、世界的に有名な草間彌生の存在等優れた文化芸術が多岐にわたって存在します。

これらの素晴らしい文化芸術ですが、時代の流れによっては、瞬く間に、その記録は風化してしまいます。
私たちは、今を生きる者として未来へ、このまちの貴重な財産の記録と私たちの運動の成果を形(レガシー)として残し、後世に伝えるべきです。

【世界から愛され続ける「まつもと」の継続】

〈台南女國際靑年商會との交流〉

本年度、姉妹JC締結33年目を迎える台南女國際靑年商會との交流は、大切な友情の継続です。新型コロナウイルス感染症の蔓延により、互いの地への行き来は一時中断を余儀なくされました。しかしながら、台南女國際靑年商會との交流は、昨年、これまでと変わることなく復活しております。私たちは、どのような苦難が発生したとしても、大切な友情を途絶えさせてはいけません。
姉妹締結40周年に向けて、継続して交流を図ります。

〈外国人が集まるまちへ〉

わが国の人口は、減少の一途を辿っております。2025年問題が迫る中、今後、私たちの住むこのまちにおいても、労働力人口の減少が危惧されております。これまで、私たちは、インバウンド等、観光都市としての面を前面に打ち出し、国際問題を考えることが多かったと思います。しかしながら、先に述べた2025年問題のほか、2040年問題等の今後待ち受ける苦難に備えるため、私たちの住む松本の地も、外国人が住みやすい、定住しやすいまちづくりを積極的に考え、将来の労働人口の減少に備えることも一つの可能性として考える必要があります。

一方で、大量の外国人がこのまちに単純に流入したのであれば、教育や納税、社会福祉などにおいて、行政を圧迫することになりかねません。

私たちは、このまちに暮らす外国人、このまちの企業、行政関係者及び市民等からの十分な聞き取り調査をおこない、外国人が集まる理想のまちの未来予想図を描きます。

【堅牢堅固な組織の実現】

〈健全な財政〉

どのような組織であっても、財政基盤が盤石でなければ、組織としての発展継続はあり得ません。創立65周年を控える中、すべての委員会及び65周年に関する財務状況を確認し、盤石な組織体制の基礎を築きます。

〈低下する例会出席率〉

青年会議所においては、例会出席は会員の義務となっております。しかしながら、新型コロナウイルス感染症の影響等により、松本青年会議所のみではなく、近年、県内各地の青年会議所において例会出席率の低下がみられました。例会出席率は、当会議所においても、回復したとはいえず、新型コロナウイルス感染症が蔓延する以前に戻っていない状況です。
私たちは、今一度、青年会議所における例会の位置づけを自覚し、一人ひとりが例会に当たり前に出席できるよう意識改革を行います。具体的には、例会出席率の平均を8割以上とし、うち1回以上は、100%出席例会の実現を目指します。

〈縁あって結ばれた友情の継続〉

先に述べた台南女國際青年商會との交流の他にも、松本青年会議所は、全国城下町シンポジウムの開催を契機として、一般社団法人弘前青年会議所との交流が継続しています。2019年に両青年会議所の間で「けやぐ協定」という名の協定が結ばれ、2年前に更新されています。「けやぐ」は津軽弁で「友だち」という意味であり、両青年会議所の長年の友情の証です。本年も交流を継続して参ります。

〈出向者の経験の還元の継続〉

昨年度、松本青年会議所から、多くのメンバーが公益社団法人日本青年会議所に出向し、多くの経験を持ち帰ってきました。本年度も、多くのメンバーが積極的に、日本青年会議所本会、北陸信越地区協議会及び長野ブロック協議会にそれぞれ出向いたします。多くのメンバーが、多くの経験を持ち帰り、松本青年会議所のメンバーに還元することができるよう支援いたします。

〈会員拡大の継続〉

松本青年会議所は、昨年25名ものメンバーが卒業する一方で、新たに24名のメンバーを迎えることができ、これまでと変わらない活動を継続することができます。しかしながら、今後も多くのメンバーの卒業が見込まれるため、会員拡大の手を緩めることはできません。会員拡大のため、継続した活動が必要となります。本年度は、会員拡大に成功した昨年度の活動を分析するとともに、各地で昨年度会員拡大に成功した青年会議所の活動をさらに調査し、昨年からの会員増加の足をとめない地道な活動をいたします。

〈個々人の成長の継続〉

私たちの組織だけでなく、私たちは個々人がそれぞれ成長していくことが必要です。特に新入会員に対しては、青年会議所での活動を通して、個々人が大きく成長することを期待します。

【結びに】

私たちが、青年経済人として、活動できる期間は短い。青年会議所で活動できる期間はわずかであり、この期間の一瞬一瞬を大事にしてほしい。

青年会議所は、単年度制です。しかしながら、松本青年会議所も一般社団法人という法人である以上、その組織自体は単年度では終わることなく、この先何年も継続して残っていきます。したがって、私たちの組織もその1年だけ輝いて終わりというわけにはいきません。今後も、組織が継続する限り、メンバーが変わっても、変わらない熱意を持って輝き続ける必要があります。

人間は、長い人生の中、自分が輝くことを経験するものです。これは長い人生の中で誰もが一度は経験することだと思います。しかし、その「輝き」を絶やすことなく継続させることは、非常に困難なことです。また、人間の「輝き」というものは、必ずしも煌びやかで華々しいもののみではございません。地道な活動を一歩一歩おこない、その一歩一歩の積み重ねが評価される、これも大切な「輝き」です。そして、私は、このような地道な積み重ねによる「輝き」を大事にしたいです。
 本年度は、一人ひとりの「輝き」を大切にし、一瞬の輝きに終わることなく、私たち個人とこの青年会議所が輝き続けることができる運動を展開します。

輝き続けよう!

 

委員会構成

①65周年実行委員会
・60周年ビジョンの検証
・創立65周年式典等の設え

②広報国際委員会
・台南女國際靑年商會との交流の継続
・外国人の住みやすい、定住しやすいまちづくりの検証
・各種広報活動の継続

③空港活性化委員会
・信州まつもと空港活性化の運動
・新規路線等の実現に向けた運動

④レガシー創出委員会
・このまちの文化芸術に関する検証
・私たちの活動のレガシーを残す運動

⑤総務財務委員会
・各委員会の予算管理
・各種総会の設え
・例会出席率向上の支援 
・100%出席例会の実現

⑥人間力育成特別会議
・新入会員同士の絆を深める
・青年会議所の基礎を学ぶ

⑦拡大渉外委員会
・出向者の支援
・出向者の活動の還元
・一般社団法人弘前青年会議所との交流の継続
・会員拡大活動の継続

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