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松本JCブログ

マイ・タイムライン

昨夜、まちのヒーロー育成委員会の公開委員会が開催されました。
雨にもかかわらず、20名を超えるメンバーに参加していただきました。

9月の例会では「防災意識の向上」をテーマに取り組みましたが、今回は実際に災害時の行動指針となる「マイ・タイムライン」の作成を行いました。

このマイ・タイムラインは、もともとアメリカで洪水被害を想定して開発されたモデルを基にしています。昨日のワークでは、台風による洪水や地震といった具体的なケースを題材にしながら、状況の変化に応じて「誰と、いつ、どこへ、どのように動くか」を一人ひとりがシナリオ化しました。

漠然としたイメージを紙に落とし込むことで、行動の優先順位や判断基準がより明確になっていきました。

人間には「自分には大きな被害は起こらないだろう」と考えてしまう傾向があります。心理学ではこれを「共感性バイアス」と呼びます。必要以上に恐れを抱くことは日常生活の質を下げてしまいますが、逆に全く備えをしなければ、非常時に冷静な判断や行動ができず、命に関わる可能性すらあります。事前に備えをしている人とそうでない人とでは、その一瞬の差が大きな結果を左右するのです。

今回の学びを通じて改めて感じたのは、防災は「知識」だけでは不十分だということです。心理的な壁を理解し、それを超えて家族や周囲と共有し合うことによって、初めて現実的な備えが整っていきます。備えとは物品を揃えることにとどまらず、「家族や周りの人と共通の行動シナリオを描いておくこと」にこそ本質があるのだと思います。

私たちは今後も、ボランティア訓練や次世代(こどもたち)への啓発活動を継続してまいります。

皆さまもぜひ、ホームセンターやスーパーで防災グッズを見かけたときに、「自分の家庭には何が足りているか、あるいは何が不足しているか」「どんな備えを追加すべきか」と振り返ってみてください。そして、ご家族と一度、災害時の行動指針を話し合っていただきたいと思います。そうした小さな対話の積み重ねこそが、何よりも確かな備えとなり、大切な人の未来を守る力になるはずです。

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