副理事長：和田　元樹

今から半年前。我が国には緊急事態宣言がだされておりました。
私たち国民は日々増える感染者数に危機感を覚え、人との距離に気を使い、家の中でできることを探し、テイクアウトや自宅ＢＢＱ、ＺＯＯＭ飲みなどといったトレンドが生まれました。

なにかこの国が、世界が、大きく変わるのではないかという感覚を覚えた方も少なくないかと思います。「経済が止まる」「人がまちから消えた」まさに混沌というべきこの時代でしか成し得ない変革が起こるのではないかと期待しました。
その中でも特に私の記憶に残っているのは「9月入学制の導入についての議論」です。確かこれは受験に不安を募らせた高校生からインターネットで署名活動を始めたのがきっかけであったのかと思いますが、この9月入学論は安倍首相も１０数年前に課題に挙げていたこともあり、「もしかしたら変わるかも」と真剣にことの成り行きをおいかけたものです。先日行われた「ドラフト会議」にも影響が出るのではと国民の関心を集めたこの騒動もあっけなくというかいつのまにかというか、「緊急事態」だからこそ着手しそうであったこの課題は「緊急事態中にすべきではない」ということで幕を引きました。あれから半年、どこか私たちの心は元の日常に戻り掛けています。

世界が変わる、新しい社会へ
私たち青年会議所はあの感覚を忘れてはいけない。